デジタル情報家電について

一般的にデジタル情報家電という言葉を、検索すると小難しい解説が色々と出てきます。
厳密にはデジタル家電と情報家電は違うだの、デジタル家電とスマート家電は同義だの、とにかく小難しい。
確かに、デジタル家電と情報家電は違います。
どれぐらい違うかというと、カレーライスとライスカレーほどの違いがあります。

では、実際にカレーライスとライスカレーの違いを説明するとどうなるか?

カレーライスは、ライスに初めからカレーがかかっています。
これに対して、ライスカレーは、ライスとカレーが別盛りで出てくるので、自分で味の調節が出来ます。
また、ライスカレーの場合は、パンやその他の食材とカレーを合わせて食べることも出来ます。
カレーライスに比べ、ライスカレーは、あーでもない、こーでもない、そんでもって・・・

如何でしょう?
情報家電という言葉を調べても、カレーと同じように小難しいだけの比較が延々と続きます。
こんな小難しい違いなんて、どうでも良いと思います。
こう言った細かい違いを、延々と読み進めても、全体が理解できなければ、全く意味が解りません。

まず、全体として、どんな傾向があり、デジタル情報家電という商品が出現したのかをみていきましょう。
根本的な傾向として、家電として扱われているパソコンとその他の製品の境界線がなくなってきたのです。
現在、当たり前のように販売されている全自動洗濯乾燥機がありますね。
元々は、洗濯機、脱水機、乾燥機と言う別々の機械でした。
家電は、このように、進歩と共に境界線が曖昧になり、一体化を繰り返してきました。

そして、現在、急速に進んでいるのがパソコンと、その他の家電の一体化です。
「何か難しそうだな」
そう思うかも知れませんね。
でも、家電より先に一体化を済ませた商品があります。

それはゲーム機です。

小学生の使っている玩具ですら、パソコンとの一体化を済ませています。
小学生は、無駄なことは一切考えません。
とにかく、使いながら身体で覚えます。
これは「考えるより慣れろ」の世界なのです。

これによってゲーム機がどう変わったのかを見てみましょう。

まず、自宅にいながら離れた場所にいる友人と、対戦したり、協力したりして、ゲームが楽しめます。
また、 ゲームソフトをお店に買いに行く必要がなくなりました。
インターネットを利用して、ダウンロード購入が出来るからです。
書籍や音楽もダウンロードしてゲーム機で再生できます。
Web閲覧も出来、チャットなどのコミュニケーションも可能です。

では、調理家電とパソコンが一体になったらどうなるか考えてみましょう。

まず、操作の概念が全く変わるでしょう。
これまでのように、手で操作することもなくなるかも知れません。
インターネットからレシピをダウンロードして、レシピ通りに材料を放り込む。
あとは、調理開始をするだけで、火加減から調理時間まで、レシピ通りに勝手に調理してくれる。
こう言った事なら、すぐにでも可能だと思います。

では、洗濯機はどうでしょう?

○○のブランドの商品番号○○の洗濯と言うレシピをダウンロードします。
指定された洗剤を指定の量だけ入れて、洗濯開始すれば理想的な水温、理想的な手順で、洗濯してくれる。
縮まない、色落ちしない、伸びない。
これまでクリーニングに出さないと駄目だったものが、洗濯機で洗えるなんて事も可能です。

20年以上昔の家電は、全ての調節が「弱」「中」「強」の三段階でした。
それが、ダイヤルで調整したりして、細かく設定できるようになりました。
これを当時はファジー革命と呼んでいました。

パソコンと家電の一体化は、調整すら必要がなくなります。
インターネットを通して、最適な調整データが送られてくるので、家電はデータ通りに最適に調整されます。

他にも音声認識であったり、外出先からのリモートコントロールであったり、さまざまな機能が拡張されます。
しかし、本当はそれほど難しい事はないのです。
ファジー革命の時を思い出してみて下さい。
「弱」「中」「強」でしか調整できなかったエアコンが、室内温度という設定ができるようになりました。
操作の概念が変わっただけで、難しくなった訳ではありませんね。
それと同じです。

多くの人がパソコンやITに苦手意識があるのは、実は操作ではなく概念が理解できていないからなのです。
「今までの概念とは、ここが違うのね」
こんな感じで、概念の違いを理解できれば、難しくなっているのではなく、簡単になっている事が解ります。

ただし、簡単になると言っても、1つだけ問題があります。
それは家電が、自宅のネットワークと接続できる準備をしておかなければなりません。
デジタル情報家電時代を迎えるに当たって、唯一にして、最大の壁が、自宅のネットワーク環境です。
7月20日の「ITなるほど講座」では、その点にも焦点を当ててお話ししようと思っています。

興味のある方はぜひお越し下さいませ。
ilt.jp/takeda/it/

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