性能面から考えるパソコンの選び方

CPUはパソコンの脳です。
CPUの数字が高いほど、パソコンの性能は良くなります。

私が、家電量販店のパソコン売り場で働いていた1998年頃、パソコンの説明は本当に簡単でした。
CPUと言う部品の数字が高いほど性能が良い。
それだけを言っていれば、仕事は事足りました。

1998年頃はどんなに安いパソコンでも15万円以上するのが当たり前でした。
20万円ぐらいの予算でパソコンの購入を検討する人が一般的でした。
15万円から20万円と言った5万円ぐらいの枠の中で、商品を選ぶ事になる訳です。

しかし、1999年を境に、パソコンは当たり前のように10万円を切るようになりました。
その後、格安パソコンと高性能パソコンの2つの系統で、売られるようになりました。
安いパソコンは8万円程度、高いパソコンは20万円以上。
この10万円以上の差は何なのか?

誰でも気になりますね?
この10万円以上の差額の理由を説明するのも重要な仕事になりました。
パソコンが10万円を切ったことで、パソコンの説明は飛躍的に複雑になりました。
だから、パソコン選びは難しいと言った印象を持っている人は多いと思います。

2015年現在でも、例えばデルコンピュータのラインナップを見てみると43,980円の格安パソコンから、259,800円の高性能パソコンまでを販売しています。
この差額は一体何なのか?
そこからパソコン選びのポイントを見ていきましょう。

パソコンだとイメージが湧きにくいので、自動車を例にお話ししましょう。

50万円の自動車と100万円の自動車があります。
50万円の自動車の最高時速は50キロです。
100万円の自動車の最高時速は120キロです。
50万円の自動車は最高時速が50キロしか出ないので、高速道路を走ると周りが迷惑します。

あなたならどちらを買いますか?

高速道路を走ることはないから50万円の自動車でいいのかな?
でも、万が一、どうしても高速道路を走らないと行けない状態になったらどうしよう。
でも、万が一の為に100万円も支払うのもつらいなぁ。
2000年頃のパソコン選びがちょうどこれと同じです。

しかし、現在は違います。

50万円の自動車の最高時速は120キロです。
さらにカーナビがついています。

100万円の自動車の最高時速は140キロです。
さらに音声認識のカーナビがついています。

どちらの自動車でも、快適に高速道路が走れます。

如何でしょう?
50万円の自動車を買っても、さしたる不便はありません。
お金に余裕があって、さらに便利なものが欲しい人だけが、100万円の自動車を買えば良いのです。

現在のパソコン選びもこれと同じです。
最上位機種と格安機種で、出来ることはほぼ同じです。
では、この価格の差はなんでしょう?
それは、ゲームの性能の差です。
パソコンで本格的なゲームをする際には、ゲーム専用のチップが必要になります。
それを搭載するために発生した差額なのです。

先ほどのデルコンピュータの20万円の差額も、ゲーム専用のチップに寄るところが大きいのです。
ところが本格的にゲームをしたいのであれば、ゲーム機を買った方が安く済みます。
ゲームの性能であれば、ゲーム機の方が安定しています。
つまり、どうしてもパソコンで本格的なゲームを楽しみたいという人以外は、格安系のパソコンで良いのです。

では、最も安いパソコンを買えば良いのか?と言うとそれも少し違います。
格安系のシリーズの中にも、価格差があります。
格安系の中で、出来るだけ高価な商品を購入するのがベターです。

その理由は、世の中の進化の速度です。
一度パソコンを買ったら数年は使う事になります。
最近は3年すれば旧世代扱いです。
これはゲーム専用チップを搭載したパソコンでも同じです。
だから、高級品を買う必要はありません。
あくまで、格安系のシリーズの中で上位機種がオススメなのです。

同じシリーズの上位機種と下位機種では、基本性能は同じですが、メモリ容量などが増えます。
例え旧世代になっても、メモリ容量などが大きければ何とかなります。

では、どれぐらいの価格を目安にすればよいのでしょう?
目安としては、長くても5年で買い換える事を想定して金額を決めましょう。

先ほどのデルコンピュータの格安パソコンが43,980円です。
これを5年で計算すると、月733円程度です。
同じ格安シリーズで、次に高価な商品は56,980円です。
5年だと、月950円程度です。

こんな感じで計算しながら、格安シリーズの中で、5年で買い換えるのに抵抗がない金額を算出しましょう。
パソコンは今や消耗品と言っても過言ではありません。
20万円以上の高級品を10年も使う時代でもありません。
長くて5年、できれば3年を目処に、格安パソコンを効率よく買い換えるのが、現在のスタンダードです。

ちなみにAppleのMacは、基本的に格安ではありませんが、やはり長くても5年で買い換えるつもりで購入を検討して下さい。

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