お金の流れが速くなる

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今日のメルマガ少し長いですが、是非とも読んでいただきたい内容なので、頑張って読んでください。
先日、メルマガの読者からクラウドファンディングの事についての質問がありました。
クラウドファンディングは全くの専門外なので、僕が思う事をお伝えしようと思います。

え?
クラウドってITでしょ?
なんで専門外なの?

そう思われるかも知れませんね。
しかし、このクラウドは群衆を意味するCrowdと言う単語です。
ITのクラウドは雲を意味するCloudです。
インターネットの世界を空に例えて、空に浮かぶ雲をイメージしてCloudと言われるようになりました。
このCloudとCrowdはカタカナにすると同じ表記になるので混同されるケースが多いのですが、全く別物だったりします。

クラウドファンディングは、ITの拡大と共に認知されて来ました。
それも混同されやすい理由の一つだと思います。
ところが、クラウドファンディングは17世紀に生まれたビジネスモデルです。
ITよりもずっと歴史が長いのです。

さて、クラウドの意味は群衆だと言うことがわかりました。
では、ファンディングと言うのは、どう言う意味でしょう。
村上ファンドとか、中国ファンドとか、ハゲタカファンドとか、いろいろなファンドを耳にしますね。

どれもこれもあまり良い印象はないかも知れませんね。
また中国ファンドを、中華人民共和国のファンドだと思っている方も多いようです。
これは中期国債ファンドの略なのですが、略すると中国ファンドになってしまいます。
天安門事件の際には、多くの無知な投資家が、中国ファンドを一斉に解約すると言う事件まで発生しました。

ファンドと言うのが、何となく、投資やお金が関わっていると言うのは分かりますね。
英語の辞書を引けばわかりますが、資金とか資金調達と言う意味になります。
クラウドの群衆と言う意味と合わせると「群衆からの資金調達」となります。
この方法で資金調達を行なった例として、一番有名なのがアメリカの自由の女神の台座です。
当局の資金がショートしたので、新聞で寄付を呼びかけ、資金調達に成功しました。

日本では、熊本城が有名ですね。
2009年から熊本城の維持費をクラウドファンディングで集めています。
この場合は、資金を提供した人には、熊本城主証が送られてくるそうです。
ふるさと納税制度はこれを納税に利用した訳です。

さて、ここで疑問が湧く人もいると思います。
自由の女神の場合は寄付でした。
熊本城の場合は、城主と言う債券が与えられます。
ふるさと納税制度では、現地の名産物などが送られてきます。
このようにクラウドファンディングと言っても全く違います。

大きくは「寄付型」「購入型」「債券型」「株式型」と分かれます。
寄付型と言うのは文字通り寄付なので、見返りは一切ありません。
購入型と言うのは先に資金を提供して、商品が完成したら商品が送られて来ます。
債券型と言うのは債券を購入する事で、資金提供する事になります。
株式型と言うのは株を購入する事で、資金提供する事になります。

債券型と株式型の違いが分からない人もいるかも知れませんので、少しだけ解説をしますね。

債券と言うのは、資金を提供してくれた人に何らかのリターンを約束した証券になります。
例えば「20年満期で、満期が来たら業績に合わせて証券を買い取ります」と言った約束です。
ゴルフの会員権などでよく利用されていた方式です。
しかし、バブルが弾けた後に、ゴルフ場の経営は事実上破綻していました。
結局、満期が来た会員権を買い取ることができずに、訴訟問題が多発しました。
これで多くのゴルフ場が民事再生する事になりました。

これに対して、株は持っているだけで何らかのメリットが得られます。
株主優待であったり、株主配当であったりします。
さらに、株の発行元の業績が上がれば、株自体の価値も上がります。
株そのものが、売り買いの対象になったりします。
株には満期もなく、株の発行元が何らかのリターンを約束する義務もありません。
発行元の業績が悪化して、紙切れになることもあります。

株は発行元が資金調達のために発行して、販売するのですが、その後の債務はありません。
発行元が資金を得るのは、購入者を公募する最初の販売だけです。
その後は、証券会社が売りたい人と買いたい人のマッチングビジネスをしているだけで、発行元は一切関係ありません。
株の売り買いが成立しても、儲かるのは証券会社であって、発行元ではないのです。
発行元が倒産して、株主が被害者団体を作ったり、資金の返金を求めたりする株主がいますが、基本的に無意味です。
債券には補償を請求する権利がありますが、株にはそう言った権利は付属されていませんし、お金も戻って来ません。
株での資産運用がハイリスクだと言われるのは、こう言った理由があるのです。

同じ投資でも、債券型に投資するのか、株式型に投資するのかで、全く異なります。

さて、17世紀に生まれたクラウドファンディングですが、なぜ、最近まであまり耳にしなかったのでしょう?
その理由は、この複雑さにあります。
資金提供する側が、一体どんな仕組みに提供しているのか分かりにくいのです。
また、クラウドファンディングは、法律的に住み分けが非常に難しいそうです。
簡単に分けても、先ほどの「寄付型」「購入型」「債券型」「株式型」に分類されます。
それぞれに適応される法律も違うそうです。

さらに、インターネットが普及するまでは、チラシや訪問販売で、展開するしかありませんでした。
チラシや訪問販売で「資金調達したいので、協力してくれませんか?」と言われても応じる人は皆無でしょう。
現代になって、やっと動画を通して、丁寧に仕組みを説明して資金調達に利用できるようになりました。
動画であれば繰り返し、何度でも、理解できるまで見る事ができるからです。

つまり動画との併用によってクラウドファンディングは一気に成長したのです。
人気のあるクラウドファンディングは、動画による試作品の紹介が原動力になっています。
動画を使って開発中の試作品が、どれほど使いやすいか、どれほど便利なのかを紹介します。
その試作品が商品化されて使いたいと思った人は、商品代金を支払います。
商品代金が目的の金額に到達したら商品の生産に入ります。
資金調達に成功しやすいのは、このような動画を利用した「購入型」のクラウドファンディングです。

動画の説得力によって、クラウドファンディングで資金調達することが容易になりました。
今では、クラウドファンディングを利用して、資金調達を試みる人や企業が増えています。
ただし、インターネットを利用したクラウドファンディングは、現在の仮想通貨以上に、法整備も規制もない世界です。
当局が、いつどんな規制を始めるか分かりません。
資金調達を目的としている人は、注意が必要です。

と言っても、非常に将来性のある市場なのは間違いありません。
動画が多用できる現代において、プロジェクトのローンチには必要不可欠になってくるでしょう。
ローンチとはスタートダッシュの事だと思ってください。
さらに、現金が姿を消して、仮想化される時代も迫っています。
お金が仮想化されると、蓄財へのこだわりが薄れると言われています。
蓄財から資産運用へとトレンドが変化していきます。
お金の流れがどんどん速くなります。

これまで、大企業と金持ちの間だけで流れていた資金が、一般層をも巻き込む速い流れになります。
その流れを捕まえる手段として台頭してくるのが、クラウドファンディングです。

資金調達を目的とする人は、クラウドファンディングをより確実にするために、動画の知識が不可欠になります。
クラウドファンディングに説得力を持たせるには、動画との組み合わせが非常に重要になります。
また、投資をする人は、最低限の資産運用の知識が必要です。
日本の投資家は先進国でも、桁外れの無知だと言われています。
十把一絡げで意味もなく売り買いをするので、世界では「ミセスワタナベ」と揶揄されています。
ワタナベとは世界でよく知られた日本人の姓です。
ワタナベさんところの奥さんが、雑誌やテレビに踊らされて、売ったり買ったり無茶苦茶すると言う皮肉です。
他にも天安門事件で中国ファンドを一斉解約したり、株が紙切れになって訴訟を起こしたり、全く知識がありません。

先日もこんな事がありました。
とある仮想通貨の普及を目指した財団の資金不足が報じられて、その仮想通貨の価格が下落したのです。
普及を目指した財団と言うのは、言わば私設ファンクラブのようなものです。
私設ファンクラブの資金不足で、なぜ、その仮想通貨の価格が下落するのか意味が不明です。
それも下落したのは、日本が昼間の時間でした。
日本が夜の間に、外国では下落したその仮想通貨が大量に買われました。
一晩すると価格は、かなり戻っていました。
つまり、日本人が勝手に狼狽売りをして、外国人は冷静に安値で購入した訳です。
AKB48の私設ファンクラブが資金不足に陥ったとしても、AKB48とは全く関係ありませんね。
それが分からないのが日本の投資家です。

クラウドファンディングで資金調達しても、関係のない情報に踊らされた資金提供者が騒いだりする可能もあります。
勝手に訴訟を起こされるかも知れません。
それほど日本の投資家は無知です。
日本のクラウドファンディングの市場の成長には、日本の投資家の成長が不可欠です。
資金調達する側と、される側のバランスが取れてこそ、安心して利用できる本当の成長市場になるからです。
そう言った意味では、日本のクラウドファンディング市場は、投資家の成長待ちと言えます。
とても可能性を持った市場だけに、成長が待ち遠し限りですね。

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