テレビ業界が大混乱

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見たいテレビ番組を見逃した時に、インターネットで見られる事をご存知でしょうか?
大手テレビ局がオンデマンドと言う方式で、見逃した方のために番組をネット配信しているのです。
この仕組みは、数年前からありました。

さらに今年の夏から、大手テレビ局が集まってさらに新しいネット配信を開始しました。
それを「TVer」と言います。
ドラマなどを見ていると番組の最後に「TVer」の宣伝が入ったりします。
もしかしたらご存知の方もいらっしゃるかも知れませんね。

実はこの「TVer」の登場によってテレビ業界が大混乱していると、ある経済紙に書かれていました。

現在、10代、20代の若者はテレビをあまり見ません。
インターネットをしている時間とテレビを見ている時間が逆転し始めています。
インターネットでテレビ以外の動画を見ているのです。
YouTubeなどの動画配信サイトで、好きな時に、自分の好きな動画を見ているのです。

この現象に最も焦ったのはテレビ局ではありません。

テレビ局は、番組制作に関わり、ヒットすればDVD販売、映画化などにも関われます。
テレビアニメなどであれば、ゲーム化、グッズ化などにも関われます。
少しずつビジネスモデルを変えながら、ネット時代に対応しています。

これに対して、ビジネスモデルの変更に遅れをとっているのが広告代理店です。
つまり最も焦っているのは広告代理店なのです。
特にテレビCMをビジネスモデルの基盤にしている大手広告代理店です。
大手広告代理店もDVD販売や映画化、ゲーム化、グッズ化に関わりを持っています。
しかし、テレビ局ほどスムーズにビジネスモデルの変更ができていません。

広告代理店は、何十年もテレビCMの枠を牛耳ってきました。
CMを流している企業は、テレビ局からCM枠を買っているのではなく、広告代理店からCM枠を買っています。
つまり、広告代理店はCMを流している企業と多くのしがらみを抱えています。
ここへ来ていきなり大幅なビジネスモデルの変更はCMスポンサーとの確執を生みます。

そんな焦りから広告代理店の発案でサービスを開始したのが「TVer」なのです。

しかし、このTVerは番組を見る際に、番組中にスキップできないCMが強制的に流れます。
広告代理店の発案なので当然と言えば当然ですね。
しかし、テレビ局独自のオンデマンド放送は有料プランなどを用意しています。
有料プランを利用することで、CMをスキップすることができます。
他にもHuluなどの有料オンデマンド放送は初めからCMは入っていません。
不思議なもので、CM抜きの番組になれると、多少の金額であれば支払って、CMなしで見たいと思ってしまいます。

広告代理店はCMを見せるのが仕事です。
しかし、テレビ局やオンデマンド配信会社は番組を見せるのが仕事です。

この何十年もの間、テレビ局と広告代理店は二人三脚で利益を上げてきました。
しかし、インターネットの登場で、お互いの方向性が少しずつ変化してきました。
そしてTVerの登場で、それぞれの思惑の違いが明確になりつつあります。

経済紙では、テレビ局と広告代理店は、水面下ですでに大混乱だということでした。
2020年のオリンピックは、多くの人が、テレビではなく、インターネット放送でみることになるのかもしれません。

ちなみにTVerとはこんなサービスです。
CMが流れても良いから見逃し番組を見たいという方には便利だと思います。

tver.jp

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